SISミクサ

バンド4,バンド8,そしてバンド10に搭載するSIS(超伝導体-絶縁体-超伝導体)ミクサは,すべて先端技術センターのSISグループが開発,製造しています.

低雑音・広帯域のSISミクサ

極微弱の宇宙電波の観測には非常に高い感度の受信システムが利用されています. 特に,現在建設中の大型電波望遠鏡ALMAでは,波長1mm以下のサブミリ波 と呼ばれる 帯域の宇宙電波を超高感度の受信システムによって検出し,天体の運動や物理状態を 精密に調べることを目指しています.超高感度サブミリ波受信機 の心臓部となるSIS ミクサにもこれまでにない低雑音,広帯域の性能が要求されています.その中で, 日本が開発を担当するバンド10と呼ばれる波長帯(波長0.3-0.4mm,周波数787-950GHz) の受信機では,この波長帯で性能(感度)が低下するNbをベースとした従来のSISミクサに代えて, 新しい型のSISミクサが必要となっています.そこで,私たちのグループでは, ALMAバンド10の 波長帯でより良い性能が期待できるNbTiN超伝導薄 膜やAlNをバリア としたSIS接合を用いた新しいタイプのSISミクサ素子の研究開発を行っています.

高品質な薄膜の作成

SIS素子は1μm以下の非常に細密な構造をもつため,先端技術センター内のclass1000のクリーンルームにおいて 製作しています.左の写真の装置は,スパッタリング法を用いてNbTiNやNb,Alなど の薄膜を形成するためのものです.優れた特性(例:超伝導転移温度が高い,欠陥が少ない,など) を持ち,しかも均一な薄膜を作るためには,反応条件のきめ細やかな制御が重要です.

細密なパターニング技術

細密な構造を基板上に形成するために,写真の原理を応用して大きなパターンを 何枚ものレンズで正確に縮小して小さな基板上に焼付けます.右の装置はHgのg線の光を用いることからg線ステッパと呼ばれており,直径1μm以下のSIS接合を作るうえで欠かすことができません.

クリーンルーム

Copyright c 2006 Advanced Technology Center, NAOJ. All rights reserved.